愛とは
失った愛と信用
「はい、ありがとう、お金。」
手渡されたお札。ホテルの部屋の中。
私はそれを受け取って財布にしまって家に帰る。
世間でいう、売春みたいなのを始めたのは高校2年生の後半くらいだったと思う。最初は見知らぬ人と会って会話をするのも難しかったけど、1年も続けてれば、案外なれるもんだ。
始めたばかりは私の体はNGの、口だの手だのでする、そんなもんだった。
でも怖いもので、人間ってのはそういう環境にいると、抵抗がなくなってしまう。
手とか口とかですれば大体1万
体を売るとなれば3万
抵抗が亡くなった私がとる行動なんて考えなくてもわかる。当然、体を売ってお金を得るだけ。別に初めてって訳じゃなかったし、だんだん何も感じなくなる。
いつこうなったのか、って聞かれるとハッキリ答えきれるし。そもそも、アイツのせいで。とか、アイツと出会ってなければ。とか今でも色々考える。
あの悪夢は高校2年生の6月からはじまったんだ。