【短編】隣の君に恋する瞬間



「俺のペット」


──ッッ?!



「…ぶっ、んだよそれー!流星にクマのペットとか似合わねー!」


矢野くんの友達はそう笑って、矢野くんの肩を叩いた。


矢野くんは「いや、これ本当はクマじゃなくて…」とこの間私にしてくれた話を友達にもしだした。



後ろ姿だけだけど。


背中しか見えていないけど。


矢野くんの顔は全然見えなかったけど。


『俺のペット』


そう言った矢野くんがなんだか笑っていたような気がして。



──────ドキン



胸が少し大きくそう鳴った。



< 10 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop