【短編】隣の君に恋する瞬間
「俺のペット」
──ッッ?!
「…ぶっ、んだよそれー!流星にクマのペットとか似合わねー!」
矢野くんの友達はそう笑って、矢野くんの肩を叩いた。
矢野くんは「いや、これ本当はクマじゃなくて…」とこの間私にしてくれた話を友達にもしだした。
後ろ姿だけだけど。
背中しか見えていないけど。
矢野くんの顔は全然見えなかったけど。
『俺のペット』
そう言った矢野くんがなんだか笑っていたような気がして。
──────ドキン
胸が少し大きくそう鳴った。