【短】熟年愛
“これ”と言って、遠慮がちに私の前に差し出された


綺麗に包装された、長方形の箱。


わぁ!まさか、プレゼントがあるだなんて……。



6年前の、あのプロポーズを思い出す……。



「いいの?」


私が驚きをむき出しにして、そう聞くと


彼は小さく頷いた。


彼の頬が赤いのは


ワインのせい?



それとも……



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