【短】熟年愛
え!?



家に帰るの?



なら、先に彼の実家に



あのコを迎えに行かないと……。



もしかして、忘れてる?



そう思った私は、彼に問う。



けれど、“実家は?”と聞く私に返って来た彼の返事は



意外にもあっさりしていた。



“さっき電話しといた”



そっけなく言う彼は、決して私の方を向かず



ずっと窓から外の景色を見ていた。




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