言わなきゃわからない?
4
隣りのデスクの由貴ちゃんがため息をつきながら受話器を置いた。
「どうかした?」
「また小西さんからで…」
「なんか、ごめん」
小西さんとは、最近、取引の始まった会社の担当で。
週一くらいの頻度で電話をしてくる。
栄さんが担当している取引先のため、あたしも契約時には同行した。
その時に、事務担当になることは伝えていたのだが。
あたし名指しで電話をしてくることが無いため、事務チーム…とりわけ由貴ちゃんが多く小西さんの電話をとっていた。
「…言ってなかったですけど、一番最初に電話きたとき『相田さんのこと紹介してください』って言われたんですよね」
「紹介って…」
そもそも事務担当だから。
あきれて言葉も出ない。
由貴ちゃんは冗談っぽく煽る。
「なんか、ストーカーになりそうなタイプの人ですよね」
「えー、やめてよ」
「待ち伏せとかされてないですか」
「SNSの友達申請がきた」
「承認したんですか」
「保留中」
正直、どうしようか困っている。
SNSの登録はしているが基本的に見る専門だし。
いつかこうなることもあるのかな、と思っていたけど。
「小西さんかもって思うと、電話出たくないんですよね」
由貴ちゃんはため息をつきながら吐き出すように言った。
「次架けてきたらあたしに代わって」
「どうかした?」
「また小西さんからで…」
「なんか、ごめん」
小西さんとは、最近、取引の始まった会社の担当で。
週一くらいの頻度で電話をしてくる。
栄さんが担当している取引先のため、あたしも契約時には同行した。
その時に、事務担当になることは伝えていたのだが。
あたし名指しで電話をしてくることが無いため、事務チーム…とりわけ由貴ちゃんが多く小西さんの電話をとっていた。
「…言ってなかったですけど、一番最初に電話きたとき『相田さんのこと紹介してください』って言われたんですよね」
「紹介って…」
そもそも事務担当だから。
あきれて言葉も出ない。
由貴ちゃんは冗談っぽく煽る。
「なんか、ストーカーになりそうなタイプの人ですよね」
「えー、やめてよ」
「待ち伏せとかされてないですか」
「SNSの友達申請がきた」
「承認したんですか」
「保留中」
正直、どうしようか困っている。
SNSの登録はしているが基本的に見る専門だし。
いつかこうなることもあるのかな、と思っていたけど。
「小西さんかもって思うと、電話出たくないんですよね」
由貴ちゃんはため息をつきながら吐き出すように言った。
「次架けてきたらあたしに代わって」