言わなきゃわからない?
7
***
ニヤリと笑う栄さんを見た。
ほんと、いじわる。
ほんと、素直じゃない。
あたしは大きく息を吐いた。
「あたし、言われないとわかりません」
しれっと言ってみた。
なんだ、この駆け引き。
自分で仕掛けておいて笑えてくる。
缶に残っていたビールを飲み干した。
「素直なタイプなので」
いつか栄さんに言われたこと。
あれは、栄さんと仕事をはじめてすぐのとき。
あのとき。
少しだけ距離が近くなったような気がした。
栄さんは少し眉をよせて考える表情をして。
「やっぱり、相田さん怖い」
そう言いながらやさしく笑う。
いつもはポーカーフェイスなのに。
笑うとくしゃっとして。
このギャップにやられた人は少なくない。
いつのまにか。
気づいたら。
あたしもその一人。
「もう一度訊きます。栄さんは、何を思ってあたしのことを誘ってたんですか」
ニヤリと笑う栄さんを見た。
ほんと、いじわる。
ほんと、素直じゃない。
あたしは大きく息を吐いた。
「あたし、言われないとわかりません」
しれっと言ってみた。
なんだ、この駆け引き。
自分で仕掛けておいて笑えてくる。
缶に残っていたビールを飲み干した。
「素直なタイプなので」
いつか栄さんに言われたこと。
あれは、栄さんと仕事をはじめてすぐのとき。
あのとき。
少しだけ距離が近くなったような気がした。
栄さんは少し眉をよせて考える表情をして。
「やっぱり、相田さん怖い」
そう言いながらやさしく笑う。
いつもはポーカーフェイスなのに。
笑うとくしゃっとして。
このギャップにやられた人は少なくない。
いつのまにか。
気づいたら。
あたしもその一人。
「もう一度訊きます。栄さんは、何を思ってあたしのことを誘ってたんですか」