あなたの空に向かって I Love You
 2119年、4月1日。

 世界各国の首脳と科学者たちがアメリカに集まり、重要な会議を開いた。

 火星には、既に十万人以上もの人々が移住しているが、新たに移住する人々の居住施設の建造が間に合わない。

 スペースコロニーを建造しようという計画が持ち上がったが、あまりにも時間が掛かりすぎるため、その計画はご破算となった。

 それで持ち上がったのが、人類移住計画。

 地球と似たような環境の惑星に移住する。

 大気があり、水があり、土があり、海があり、川があり、山があり、緑豊かな大地に覆われている惑星。

 地球と似たような環境の惑星は、いくつも見つかっている。

 科学的な調査の結果、地球から、38光年離れたところにある惑星に移住することに決まった。

 第二の地球

 その惑星は、セカンドアースと名付けられた。

 全人類を、セカンドアースに移住させる。

 そんな遠い惑星にどうやって移住するのか。

 人類は英知を結集した。

 とある一人の物理学者が、光速より速く移動できる装置を開発した。

 時空を飛び越えられる装置。すなわち、ワープ。

 ただ、まだまだ未完成。

 ワープ中に事故が発生することがある。



 私の夫がワープについて説明してくれた。

 あまりにも複雑すぎる原理のため、私は理解できなかった。

 現在、アメリカで巨大な宇宙船を建造中。一度に千人ほど乗船できる巨大な宇宙船。

 日本のプロジェクトチームも参加している。

 その間に、ワープの技術は進化すると思う。
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