言えよ、俺が欲しいって。


「そういうことだから!さよなら!」



あたしは、相川くんに追いつかれないように走って逃げる。


クラスがバレてるから意味無いのかもしれないけれど。
連行されたりしたら困るもん!
結局、1回も相川くんの顔を見なかった。

でも。
これで、いいんだよね…?



「桃華おはよー」



み、美結ちゃん…。
救世主、美結ちゃん!!


あたしは、机に荷物を置くと美結ちゃんに真っ先に抱きついた。

会いたかったよ、美結ちゃん…!
あたしの心はもうズタズタ…!!



「ちょっと、なに!?」



もう、昨日の七瀬くんみたいになってる美結ちゃん。

泣いてないから、昨日よりは酷くないけど。



「美結ちゃぁぁ〜ん…」



…あったかい。
持つべきものは友。



「どうしたの?ちゃんと話して?」



あたしは、美結ちゃんの言葉に頷いて全てを話した。

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