言えよ、俺が欲しいって。
5.眼中にない。[南央side]
真逆の性格
「南央、最近超アタックされてるらしいじゃん」
「はぁ?どこの情報だよ、それ」
朝、教室に着くなりクラスメイトの三浦(ミウラ)が俺にそんな話を持ち出した。
超アタック?何の話?どこ情報?
「白咲さんて子!南央のこと好きなんだろ?」
七瀬南央、高校2年生。
モテるし、それなりに今まで恋愛もしてきた。
だから、断じて恋愛初心者ではない。
「んー、知らないけど」
俺は、三浦の話を適当に流す。
コイツに言うと、いろいろ面倒臭くなりそうなのは分かってるから。
きっと俺に質問攻めにする。
「え、なに?南央は好きな子いるの?」
なんでそーなんだよ。
ツッコミたいところだけど、つっこんだらそれもそれで面倒くさい気がする。
コイツとはあまり関わりたくないのに、毎回休み時間俺のとこ来るなんて相当の暇人?