言えよ、俺が欲しいって。


[ こちらこそ ]



迷った挙句、超素っ気ない一文。
俺は、携帯をテーブルに置いて再びウトウトし始める。




気づくと、もう7時半。
いつの間にか爆睡してた。

キッチンへ行って冷蔵庫に入っている夕食を取り出す。
親は、いつも仕事で帰りが遅い。

だから平日のほとんどはこうやって1人で、お母さんが作るご飯を温めて食べている。


別に寂しいって思ったことはない。
中学生の頃からこの生活だし。
慣れてるから。

テレビをつけて夕食を食べ始める。

何気なく携帯を開くと、通知がたくさん。
しかも、ほとんど白咲から。
なにしてんの、この人。

俺が寝てて返信しなかったせいか。
めちゃくちゃ心配してる。



[ 寝てた ]



そう送ると、すぐに通知音が鳴って白咲から返信がくる。



[ よかった〜!おはよう ]



もう、夜だけどね。
そんなこと思いつつ、未読のまま返信しないで携帯を閉じた。

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