言えよ、俺が欲しいって。
「デートとか、誘ってみたら?」
デ、デート!?
美結ちゃん、それはいくらなんでもハードルが高すぎるよ!
「美結ちゃん、それはちょっとキツいよ!」
「なんで?誘ってみればいいじゃん」
美結ちゃんは、あたふたするあたしとは大違い。
腕を組んで、呆れたようにそう言った。
デートって、付き合ってるカップルがするものじゃないの…?
それに、絶対の確率で断られるよ。
だって、相手はあの七瀬くん。
「“冷酷クール男子”なんて噂は関係ないの!昨日話してみて本当だったとしても、好きなんでしょ!」
美結ちゃんは、ガシッとあたしの肩を掴んでそう言った。