言えよ、俺が欲しいって。


「白咲さんってさ〜、結局どっちなの?」



「ど、どっちとは…」



「七瀬くんか相川くん、どっちが好きなの?」



そんな質問をされて、あたしはポカンと口を開ける。

な、七瀬くんと…あ、ああ相川くん?
なんでその2人なんだ。


そんなことを思っていると、足ドンをしている女の子が舌打ちをした。


…おぉ、怖い。



「どっちにも媚びうってさ。うざいんだけど」



「えっ?そんなことしてないよ!」



2人に媚び売るなんて、そんなことしてないよ!

七瀬くんしか興味ないもん!
元はと言えば、相川くんからあたしにちょっかい出してくるんだから!



「あ、そう言えば。あたし、見たんだよね」



後ろの方にいる茶髪のボブの子が髪の毛をクルクルしながら思いついたようにそういった。

な、なんの話…?

< 144 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop