言えよ、俺が欲しいって。


「3人で1人をいじめてんの?小学生みたいなことすんだな」



「ちっ、ちがっ」



「さっさと消えてくんね?」



相川くんにそう言われた女の子3人は物凄く傷ついた顔をして教室から出ていった。


あたしは、全然大丈夫だったんだけど…。



「モモ、なんかされた?」



「あっ、あんなに言わなくても!」



女の子たち、泣きそうだったよ。
あの中には、七瀬くんじゃなくて相川くんのことが好きな子もいたかもしれないのに。

言い過ぎだよ…!



「俺は、モモしか眼中にないんだけど?」



「っ、」



まだそんな事言ってる。
あたし、相川くんのこと避けてるのに…。



「好きだ」



「…っ」



「好き」



「わ、分かったから…」



そんなに何回も言われると、こっちが恥ずかしくなってくるよっ。

カァァッと赤くなった顔を隠す。

< 146 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop