言えよ、俺が欲しいって。


「モモが七瀬のこと好きなんて、とっくの前から知ってる。でも俺だってモモのこと、好きなんだけど?」



面と向かって言われる好きはやっぱり心臓に悪い。

グイッと顔を近づけられてそう言われる。
クラクラしちゃう。


ち、近い…!!??



「ちょっ…!」



「なんもしねぇって」



意地悪な笑みで顔を離す相川くん。

くっ…!
この人やっぱり、遊んでるだけなんじゃないの!?

キッと相川くんを睨めば、ヘラッと笑ったけれど…すぐに真剣な顔になった。



「好きなのは、ほんと。悪いけど、今更諦められねーから」



そこんとこよろしく。


そう言って、相川くんはあたしを置いて教室を出ていった。



なっ…。



なんなの〜〜!!??


助けてくれたのは、嬉しいけど!
結局、好きって言いに来ただけですか!?
2回も断ってるのにっ!!

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