言えよ、俺が欲しいって。





そうと決まれば、即行動。

放課後あたしは、七瀬くんのいるであろう3組へ行った。



「あの、七瀬くんいますか?」



「七瀬なら、帰ったよー?」



男の子はそう言って、“もうちょっと早ければよかったね”と苦笑い。


…七瀬くんのバカ。
何しても、逃げられるじゃん。


あたしは、Uターンをして玄関へ向かう。



すると、今まさにローファーを履いている七瀬くんを見つけた。



「あ、七瀬くん!」



七瀬くんは、あたしへと視線を向けて嫌な顔をする。

< 15 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop