言えよ、俺が欲しいって。


「す、すごい…!」



「でしょ〜!」



美結ちゃんは、メイク道具をポーチに入れながら答える。


すごいなぁ…美結ちゃんは。
あたしと違って何でもできちゃうんだもん…。



「ちょっと、桃華!?なんで泣きそうになってんの!泣いたらメイク崩れちゃうじゃん!」



「あっ、ごめん!」



目に溜まる涙をゴシゴシ拭こうと思えば、その手を美結ちゃんに捕まれる。


け、化粧してるんだった…。



「今日1日頑張るおまじないだからね」



「ふふ、うん!ありがとう」



本当に本当に、美結ちゃんがいてくれて助かった。

ありがとう美結ちゃん、大好き。

< 165 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop