言えよ、俺が欲しいって。


書いた名前を消しゴムで消す。


はぁ…しっかりしないと。
ちゃんとやらなきゃ。

目をゴシゴシ擦って、プリントに目を通す。


と、ガラッと開いた扉。



「モモ?」



「…っえ」



相川くん…。

会いたくない人No.2だ。



「いつもいるよな、モモって」



「ち、違うし…」



いつもいる訳じゃないし、今回は先生に頼まれたから残ってるだけで。

相川くんは、あたしの方へズンズン歩いてくる。


くっ…来る…!



「モモ」



来る!と思ってた相川くんは、あたしの隣の席に座った。


あっあれ?

あたしのとこまで来ると思ってた。

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