言えよ、俺が欲しいって。
「今日、化粧してんだ?」
あたしの頬に手を添えてそう言う相川くん。
だけど、当のあたしは緊張しすぎて相川くんが何を言ったのか全く耳に入ってこない。
ドキドキしちゃう。
…なんで!?
「モモ、やっぱ無理だわ。諦めるなんて」
「っ、」
「何回も言う。モモが好きだ」
3回目の好き。
相川くんは、あたしの目を真っ直ぐ見てそう言った。
どこか頭によぎる七瀬くんの顔。
あたし……。
「……はっ?なんで泣く!?」
相川くんがギョッとした顔であたしを見る。
「え…?」
気づくと、目から涙がポロポロ落ちてきて。
俯くと、もっと落ちてくる。
最悪だよ…。