言えよ、俺が欲しいって。


次の日。

朝早くに白咲からLINEが届いた。



“浴衣着てきてね!6時に迎えに行きます!”



俺は、“うん”と素っ気ない返事を送ってスマホをソファに荒々しく投げる。


今日は、白咲と花火大会に行く。

全く行く気もないけれど。



人混みの中、俺と一緒に歩いてて迷惑になるのは白咲の方だと思う。

なのに、よく俺を誘ったよね、白咲は。


分かっててやってるのか、ただのバカなのか。

俺のことがまだ好きなのか、それとも遊んでるだけか。


白咲に遊ぶほどの頭があるとは思えない。


てことは、やっぱり俺のことが好きってこと。

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