言えよ、俺が欲しいって。


気分転換に自販機でも行ってこよう。

そう思い、財布を手に持って教室を出る。

今はもう、5時20分。
あと、1時間以上あるじゃん。

やってらんないよ〜…。


自販機について、お金を入れる。
優柔不断なあたしは、何を買うか迷っていると、

何故か隣からピッて音が聞こえてガコンと飲み物が落ちてきた。



「え」



え、あたし押してないよ!?



「悩んでるっぽいから、代わりに押した」



不意にそんな声が聞こえて、隣を見ると……男。

いや、ありえないんですが!
ただでさえ、残りでイライラしてるに、知らない男に勝手に自販機押されるとかついてない。

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