言えよ、俺が欲しいって。
「俺にそんなこと言っていいの?」
「……いいです」
みんながみんな自分を好きだと思ったら大間違いだ。
「あたし、七瀬くんのこと好きなので」
相川くんのことなんて、視界に入ってない。
だってまず、気づいたのさっきだもん。
「アイツのどこがいいわけ?」
……なんで相川くんなの。なんでココにいるのが、七瀬くんじゃないの。
まず、七瀬くんをアイツ呼ばわりする時点でこの人嫌い!
「七瀬くんは、いーーっちばんかっこいいんだから!相川くんの何倍もね!」
あたしが大声でそう言うと、相川くんはいきなり笑い出した。