言えよ、俺が欲しいって。

惑わされるな



「はぁ?だから、こーなるって。さっきもいっただろーが。モモ、バカすぎ」



「バカだもん…」



ついさっき初めてあったというとに、もう呼び方が“モモ”で板がついてる相川くん。

そんな相川くんをチラッと横目で見ると、やっぱりイケメンだ。

でもまぁ、七瀬くんには全然敵わないし!

あたしの大好きな七瀬くんはフワフワした黒髪でめちゃくちゃかっこいいのに、この人は茶髪でどこから見てもチャラチャラしてるし。


……あ〜、やだやだ!なんで七瀬くんと相川くんを比べてしまうんだろう。


2人とも学園の王子って言われてるから?



「モモ、手止まってる」



「今日はもう、帰る!」



「6時半までじゃねーの?」



「集中力切れたもん。誰かさんのせいで!」



あたしは、相川くんをキッと睨むとせっせと荷物をスクバの中に入れて席を立った。

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