言えよ、俺が欲しいって。


なんというか、もう、七瀬くんが横を通った時なんかフワッと甘い香りが…!



ほら、そうそう。

こういう感じで……



「七瀬」



そんなことを頭の中でグルグル瞑想していると、廊下を歩くあたしの隣を七瀬くんが通った。



う、わぁ……!!フワッて…匂い!


友達に呼ばれた七瀬くんはダルそうにあたしの横を通り過ぎていく。


……あ、まだ行かないで。
なんて言えるはずがない。

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