言えよ、俺が欲しいって。





「はぁ?何言ってんの?」



「でも、こうやって来てくれました!」



放課後、このままじゃ嫌だと思ったあたしは七瀬くんの下駄箱に所謂(いわゆる)ラブレターを入れて体育館裏に呼び出した。



「俺のことをずっとここで待ってられても迷惑じゃん。それをなんで、自分のことを好きになってくれるかもなんて思うわけ?」



“頭大丈夫?”という七瀬くんの言葉全てがグサッとあたしの心に刺さる。


ほ、本当に噂通りの人だ……。

こんなにグサグサと心にくるような言葉を言う人って今の時代いるの?



「あの、す、好きです」



「どこが?」



ど、どこがっ…!?そう来たか!

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