言えよ、俺が欲しいって。
「ん?……あっ!七瀬くんだ!」
前の方を見ると、七瀬くんが歩いているのを発見。
あたしは、その瞬間もう…七瀬くんしか見えない。
「……かっこいい」
「え?あんな奴のどこがカッコイイわけ?」
隣の相川くんはそう言って本気で考えてる様子で腕を組んで眉間に皺。
むっ。
相川くんよりは断然かっこいいんだからね!
「モモ。モモの隣って今誰がいる?」
「相川くんでしょ?」
「じゃあ、なんで他の男見んの?」
相川くんは、グイッとあたしの頭を自分の方に向かせて……
「俺がいるじゃん」
「っ、」
いくら、七瀬くんよりは劣っていても。それなりに、イケメンな彼に顔を近づけられると困る。