言えよ、俺が欲しいって。


「な、何言ってるの相川くん!」



「うおっ」



あたしは、あまりの顔の近さに驚いて相川くんの胸を思い切り押した。




「……からかうの、やめてよ…」




あたし、こういうことに慣れてないんだからね。
相川くんは、女慣れしてるんだろうけど。
そこがまた、悔しい。




「モモって、見てて危ない」




「はい?」




相川くんは、ため息をついてそう言った。


え?何いきなり……!
あたしが、見てて危ない?
それって、どういうこと?




「あたし、保育園児じゃないよ…!」




「ぷっ、くく…そういう意味じゃなくて」




あ、まーたからかわれた。

< 73 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop