叶えてあげる。

悲劇

「あのね、さつきちゃん。私たちは双子なんだよ」


「あり得ない‼ だって、そもそも名字が違うんだよ。さつきはさつきでも人違いだよ」


二人ともこの世のものではないものを見ているように青ざめた顔をして、叫んでいた。


「時間は止めておくからごゆっくり」


私はそう言って消えることにした。双子の秘密は、私が教えますよ。


「お願いだから、やよいちゃん。嘘はつかないで」


「嘘じゃないの」


二人は泣きながらも会話は進んでいた。別空間に入って説明させてもらうわね。


『彼女は、不思議な笑みを浮かべる』


何かしら。声が聞こえたような。
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