あなたに捧げる不機嫌な口付け
大丈夫。遊びだって分かってる。
「は?」
目を見開いた恭介さんに、突きつける。断定する。
「あなたが私に向けたのは戯れだった。そうでしょ」
「…………」
大丈夫。手を出さないって知ってる。
「私、そんなことを言う気もないけど言わせる気もないよ。だから安心して」
取り決めを主張したのは恭介さんなのだ。
好きだとでも言いそうな態度を取っておきながら、私に好きになるなと、俺はお前なんか好きじゃないと示したのは恭介さんなのだ。
言えない取り決め。
馬鹿な約束事。
どうしようもないほどの意地っ張り。
それなら仕方がないだろう。
仕方がないから。
だから、ねえ。
もっと意地を張る前に、一旦終わりにしよう。
「は?」
目を見開いた恭介さんに、突きつける。断定する。
「あなたが私に向けたのは戯れだった。そうでしょ」
「…………」
大丈夫。手を出さないって知ってる。
「私、そんなことを言う気もないけど言わせる気もないよ。だから安心して」
取り決めを主張したのは恭介さんなのだ。
好きだとでも言いそうな態度を取っておきながら、私に好きになるなと、俺はお前なんか好きじゃないと示したのは恭介さんなのだ。
言えない取り決め。
馬鹿な約束事。
どうしようもないほどの意地っ張り。
それなら仕方がないだろう。
仕方がないから。
だから、ねえ。
もっと意地を張る前に、一旦終わりにしよう。