田舎へ行こう! ~彼女の田舎の冬~
田舎へ行こう
飛行場に降りたってからバスを乗り継いで四時間程が過ぎた。
聞いてはいたが、遠すぎる。
ずっと座りっぱなしなので、腰や尻が痛い。
ローカルな山道ばかりが続き、いい加減ゲンナリしていた。
後どの位で着くのか聞こうとしたら、彼女の呟きが聞こえた。
「あ、鹿。沢山、生えてるよ。」
ちょっと苦笑気味だ。
「え?鹿、生えてるって何ですか?」
「ほら、すぐそこの山、見て。」
ようく目を凝らして見ると、木々の間に生えてると思っていた草は、鹿の形をしていた。
しかも、数え切れない程いて、驚きはひとしおだ。
「え、ええ?!生きているんですか?
あんな所で、何しているんですか?」
「あ~、雪の浅い所の草を食べているんだと思うけど。」
「一体、何頭いるんだ?50頭?100頭?
あ、カメラ……、携帯電話で写真撮れるかな。」
「走ってるバスの中からだし、無理じゃない?」
「うわ~!やっぱ、無理かぁ。ああ、残念。」
「楽しそうだね。」
笑われ、恥ずかしくなってきた。
周りを見渡すが、乗客は俺達二人だけなので、運転手にうるさい客、と思われただけで済んだ。
さすがローカル、と感謝した。
「鹿、見れて良かったね。
多分、キツネも家の側に来ると思うよ。」
「家の側?飼ってるんですか?」
「まさか。飼ってないけど、何故か来ちゃうんだよね。」
田舎って、サファリパークか、と突っ込み入れたくなった。
「後、四十分位で着くと思うよ。」
鹿ゾーンが終り、又何もない風景になる。
雪は降ってないが、周りにはうず高い壁が出来ている。
バスの外はとても寒そうだ。
本当に先輩の家にお邪魔して良いのだろうか。
駄目と言われても、もう仕方がないが。
聞いてはいたが、遠すぎる。
ずっと座りっぱなしなので、腰や尻が痛い。
ローカルな山道ばかりが続き、いい加減ゲンナリしていた。
後どの位で着くのか聞こうとしたら、彼女の呟きが聞こえた。
「あ、鹿。沢山、生えてるよ。」
ちょっと苦笑気味だ。
「え?鹿、生えてるって何ですか?」
「ほら、すぐそこの山、見て。」
ようく目を凝らして見ると、木々の間に生えてると思っていた草は、鹿の形をしていた。
しかも、数え切れない程いて、驚きはひとしおだ。
「え、ええ?!生きているんですか?
あんな所で、何しているんですか?」
「あ~、雪の浅い所の草を食べているんだと思うけど。」
「一体、何頭いるんだ?50頭?100頭?
あ、カメラ……、携帯電話で写真撮れるかな。」
「走ってるバスの中からだし、無理じゃない?」
「うわ~!やっぱ、無理かぁ。ああ、残念。」
「楽しそうだね。」
笑われ、恥ずかしくなってきた。
周りを見渡すが、乗客は俺達二人だけなので、運転手にうるさい客、と思われただけで済んだ。
さすがローカル、と感謝した。
「鹿、見れて良かったね。
多分、キツネも家の側に来ると思うよ。」
「家の側?飼ってるんですか?」
「まさか。飼ってないけど、何故か来ちゃうんだよね。」
田舎って、サファリパークか、と突っ込み入れたくなった。
「後、四十分位で着くと思うよ。」
鹿ゾーンが終り、又何もない風景になる。
雪は降ってないが、周りにはうず高い壁が出来ている。
バスの外はとても寒そうだ。
本当に先輩の家にお邪魔して良いのだろうか。
駄目と言われても、もう仕方がないが。