捕まえてごらんなさいっ!~意地っ張り令嬢と俺様侯爵の溺愛攻防戦~
「ずっと、ずっとよ。共に生きましょう、ランス。死がふたりを別つまで」
目を閉じ、そうランスに告げる。
ランスは一回頷くように頭を上下に振ったが、そのあとすぐにこう言った。
「……違うな。死んでもなお、私たちは一緒だ。なにがあろうとも私は必ずアリシアの傍にいる。例え肉体は滅びようとも、この思いだけは永遠だ」
ランスが顔だけを上げ、私を見下ろすようにして見つめた。
頭を優しく撫でながら、微笑む。
私も同じように、見つめながら笑みを浮かべる。
やがて自然と唇が重なった。
軽く触れ合い、そして徐々に熱を帯びて濃さを増す。
身体の力が抜けていく。
背中に回していた腕がずるずると、滑らかなシーツの海へと落ちていく。
頭の中が白に染められていくのを感じながら、ランスの熱を受け止めた。