捕まえてごらんなさいっ!~意地っ張り令嬢と俺様侯爵の溺愛攻防戦~
すらっと恐ろしいことを言いのけて、恥ずかしいやら恐ろしいやら。

私、本当にランスと結婚してもいいのかしら。

毎日こんな状態が続くなんて、先が思いやられる。


でも、不思議と嫌という気持ちはなかった。

それ以上に、一緒にいられるということがとても嬉しい。


「――ランス」


真っ赤にした顔をランスに向けて、名を呼ぶ。


「愛しているわ」


そして、唐突に呟く。


ランスは目を丸くして、ごくりと息を呑んだあと、大きなため息をついた。


「……本当、お前私を煽るのが上手いな。そんなことを突然言われたら、返したくても返せなくなるだろうが」

「え?」

「決めた。やっぱり返さない。今日もお前をここに縛りつけておくしかない」

「え?えええ!?ちょ、ちょっと待って……!!」

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