捕まえてごらんなさいっ!~意地っ張り令嬢と俺様侯爵の溺愛攻防戦~
私の瞳からは涙が溢れ、床にぽたぽたと落ちていく。
ベルフォンヌ様の温かな言葉が胸に染みて、泣かずにはいられなかった。
嬉しいなんて言葉では言い表せない。
今までの苦しいことや辛いことが、そのひと言で浄化されていくようだ。
この日のことは、一生忘れないだろう。
そしてベルフォンヌ様から与えられた言葉は、私の心に刻まれ、永遠に生き続けていく。
なぜならその約束を果たすことが、これからの私に課せられた使命だからだ。
"良き家庭を作り、幸せになる"
その言葉は私にとって、最大の祝辞。
何事にも代えられぬ、至極のもの。
ああ、ベルフォンヌ様。
偉大なる、この国の王女様……!
沸き起こる拍手と歓声は、なかなか止むことはなかった。
私たちは自然とそれが止むまで頭を下げ、ベルフォンヌ様に対し感謝の意を伝えて続けていた。