つぼみ
待ち侘びて

まだ、
寒さ厳しい冬の終わり。

初めて視界に入ったものは、

白い白い綺麗な雪が、

深い藍色と黒の混じった空から、

ひらひらと舞い降りる様でした。

夜通し深々と降り積もった雪は、

やがて頭上を覆い、

なにも見えなくなりました。

凍えてしまいそうにもなりましたが、

すこしすると、うとうとと寝入ってしまいました。
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