恋の契約は永遠に
「お疲れ様です佐々木さん」
「お疲れ様です。さっきは迷惑をかけてしまってごめんね」
凄く申し訳なさそうに佐々木さんは言う。
「私は大丈夫ですよ」
「でも……社長が機嫌悪くなって片瀬さんにも嫌な思いをさせたでしょ?行きも帰りもかなり叱られて久しぶりに泣いたよ。お客様は社長の姿を見ただけで商品が遅れた事なんてすっかり忘れたかのような振る舞いだったけど、外見良くても怒ると本当に怖いんだよね。見た目はイケメンだけど、社長と結婚する人は大変だろうね。スタッフの皆にも私のせいで夕方にミーティングをする事になってしまって申し訳なくてさ」
社長って結婚してないんだ?以外だけど。
それに私の前では不機嫌じゃなかったし、戻って来た時はそんな風には見えなかったけど、私はまだ入ったばかりだから社長も鬼の部分を見せてないだけなのかな?
「社長は不機嫌ではなかったですし、私の前では普通でしたよ?私は嫌な思いはしてないですしそんな申し訳なさそうにしないで下さい。あっ、これ良かったらどうぞ。私作ってきたので口に合うかわかりませんが食べて元気出して下さい」
私は皆が休憩の時に食べて貰おうと家でクッキーを焼いてきた。
昨日に皆が私に色々とお菓子や飴をくれたからお礼がしたくてクッキーを焼いた。