恋の契約は永遠に




「次はこの石鹸で洗顔をするから、このネットに入れて少し濡らして、こんな風に軽く絞って水気を切って、少し擦れば直に泡が立つから、そうしたらネットから石鹸を取り出してネットをこんな風にして泡立てていくんだ」


見る見るうちに社長のては泡が立って、ネットに付いてる泡を綺麗に取った。


「片瀬さん、この泡は弾力もあるしこんな風に手に付いている泡を下に向けても落ちないでしょ?この泡が水性の汚れを綺麗に落としてくれるんだ」


そう言って社長は私の手に泡を乗せた。


それから私は社長に教えてもらいながら泡で顔を洗い、終わってタオルで水分を吸収させた後は、写真を撮る為に別室に移動した。


「本来ならば洗顔前に写真を撮るんだけど、化粧していたから違いがわからないと思ったから今日は洗顔後の写真と、後で化粧水を手付けした後にもう一度だけ写真を撮るからね。だから二週間後は化粧はしないでお肌のお手入れをしたいけどいいかな?」


「はい」


すっかり洗顔に集中していたせいか、自分がスッピンだという事に気づくと、社長にスッピンを見られた事が恥ずかしくなった。


写真を撮り終えて部屋に戻ると、テーブルの前に座り鏡で自分の姿を見た。


見慣れている自分の顔だけど、いつもの洗顔後とは違い、クスミが取れているように感じた。


「片瀬さん、洗顔するだけでも違いが何となく分かった?今片瀬さんのお肌はどんな感じ?」


「何だか色が白く感じます。それにお肌が少し突っ張った感じがします」


「それはキメがかなり傷んでるから突っ張った感じがしているんだよ。毎日クレンジングと洗顔をしていくと、次第に突っ張りが無くなってくるよ。今日から片瀬さんもクレンジングと洗顔をしてね?後、化粧はなるべくならしないでまずは片瀬さんのお肌を今よりもっと良くする事から始めたいんだ。毛穴の奥深くに溜まった汚れがニキビの原因にもなるし、シミの原因にもなるんだ。勿論、化粧をしてはいけないのではなくてしっかりクレンジングすれば問題無いんだけど、まずはレッスンが終わるまでは化粧はしないでおこうか?それに片瀬さん化粧しなくても十分綺麗だし、お手入れを続けるともっと綺麗になるよ」






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