恋の契約は永遠に
でもサロンのアドバイザー皆、ファンデーションはしていないし、眉毛と口紅とマスカラと、塗っていてもアイシャドーのみだもんね。
皆、化粧しているでしょ?ってくらい綺麗だし、私も今から頑張ればアドバイザーの皆みたいに綺麗になれるのかな?
「僕が片瀬さんを綺麗にしてあげるから自信持っていいよ。あーだけど綺麗になりすぎたらちょっと心配だな」
「心配?」
「まぁ誰にも渡さないけどね」
「えっ?」
「じゃあ化粧水付けるね」
また私の質問を聞こえていないかのように化粧水を手に付けて肌に当てていく。
社長ってもしかして独り言とかよく言う人なのかな?
「片瀬さんはファンデーションはリキッド付ける?」
「付けます」
「そっか、リキッドは油性が含まれてるからなるべく粉のファンデーションを付けるようにね?毛穴の中に入り込むんだ。次回のレッスンでは毛穴の汚れを落としていくから楽しみにしていてね」
社長はにこやかに笑いながらそう言った。
化粧水も乳液をこれでもかってくらいたっぷりとお肌に染み込ませて、また写真を撮った。
「どう?お手入れをした感想は?」
「何だか自分の肌とは思えないほどです。クレンジングと洗顔だけで効果が出ているので、その先に進むのか本当に楽しみです」
「良かった、実感してくれて。それに僕からこれは片瀬さんにプレゼント」
そう言ってクレンジングと石鹸、化粧水と乳液まで社長は私にプレゼントしてくれた。
「ありがとうございます。こんなに頂いてよろしいのでしょうか?私、サロンで購入しますよ?」
「初めて体験をされた人には携帯用の洗顔セットをプレゼントしてるんだけど、片瀬さんは特別だよ。うちのサロンで働いているからにはなるべく素肌でいて欲しいし、次のレッスンまでにしっかりと家でお手入れを頑張ってね?必ず今よりも綺麗になるから」