恋の契約は永遠に
「もうこんな時間になっちゃったね。お腹好かない?何か一緒に食べに行こうか?」
「大丈夫ですよ、そんな気を使わないで下さい。クレンジングや洗顔など沢山頂いて、お肌も綺麗になれて、出来れば私がお礼に何かご馳走します」
車で迎えに来てもらって、本来ならばサロンで購入しなければならないクレンジングなどもらってるし、何かお礼をしたかった。
「お礼か……そうだ、じゃあ片瀬さんの手料理が食べたいな」
「手料理……ですか?」
「うん、いつもコンビニや外食が多いから手料理とか随分食べてないんだ」
手料理は随分って事は、社長は彼女は居ないのかな?
でもその容姿で彼女が居ないことは信じられないと思った。
社長は常に忙しい人みたいで、研修会とか出張で各地に行く事があるみたいだし、今は時間があるから教えてもらってはいるけど、来週から来れない日もあると言っていた。
だから彼女を作る時間とかないのかな?
「わかりました、何かリクエストとかありますか?」
「片瀬さんの作る料理なら何でもいいよ?僕、好き嫌いないから。そうだな、リクエストなら片瀬さんを食べてしまいたいかな」
そう言ったと思ったら、社長は私に顔を近づけてきた。
突然の行動に驚きながらも、何も出来ずに胸の鼓動が速くなる。
「ふふっ、片瀬さんって本当にイジメたくなる。冗談だから」
それを聞いて安心した私だが、顔は真っ赤になってると思う。