恋の契約は永遠に
その後は栄養が他の化粧水よりも更に入っている美容液を皮膚に付けていく。
栄養を入れる事で皮膚の中にあるコラーゲンが若返るみたいだ。
全ての工程が終わり、私は写真を取り終えてコーヒーを飲んでいた。
「麻耶、お疲れ様。前よりも今日のが実感出来たと思うけど、次のレッスンでは写真を見せるからどう違ってるか凄く分かりやすいと思うよ。元々、麻耶の肌は色が白くて綺麗だから、ファンデーションなしでも肌が綺麗になるし、必ず俺が綺麗にしてあげるから」
「ありがとうございます。今日はクレンジングに洗顔までしたのに、毛穴の奥深くにまだまだ汚れが溜まっているのには驚きました」
「次はまた今日とは違う方法をするから楽しみにしててね?暫くはここに通ってもらって、効果が現れる頃には仕事もだいぶ覚えるだろうから、受付の仕事も手伝いながら事務の仕事をしてもらうから。今受付にたってもパニックになるのが分かってるし、先ずはやるべき事を覚えて受付も手伝ってもらいたいし、何よりうちの洗顔で綺麗になった姿はお客様のやる気にも繋がるし、効果が現れる事により新規のお客様に繋がるからね。何か仕事の話ばっかりになっちゃってごめん」
社長の仕事に対する熱意が本当に伝わってくるし、本当にこの仕事が好きなんだなって思う。
「いえ、大丈夫です。社長はこのお仕事一筋で頑張ってこられたんだなって関心しました」
すると社長は予想外の事を言った。
「俺、最初からこの仕事を継ごうなんて思ってもなかったし、美容師だったんだ。妹の店長ですらお肌のケアはしてたけど、最初は保育士をして働いてた」
美容師に保育士。
予想外だけど、社長も店長も似合ってるなって思った。