恋の契約は永遠に
「麻耶ってさ、俺を嫉妬させるのが好きみたいだね?レッスンも進んできたし、そろそろ俺も本気だして分からせてあげないとな」
「何をですか?」
社長が何を言っているのか理解出来ずに、私はそんな社長を放置して料理に集中した。
最初は社長ってだけで何だか緊張もしたけど、こうしてレッスンを通して社長も気を使わないように接してくれてるからリラックスが出来ている。
私をドキドキさせる事もあって困ってるんだけど、あれからキスはされてないし本当に冗談でキスをしたんだなって思った。
料理が出来上がり二人で食べた後はお片付けをして帰る準備をした。
もう後は帰るだけになった時に社長に呼ばれて、洗面台のある部屋に行った。
「ここに座って」
「え、でも遅くなりましたしそろそろ帰ろうかと……」
「明日は祭日だし休みだからまだいいだろ?なんなら泊まっていってくれてもいいけど。俺は嬉しいけどな」
「はっ、な、な、何を言ってるんですか!」
「冗談じゃなく本気なんだけどな。とにかくこっちに座って」
私は渋々椅子に座った。
さっきまでこんな所に椅子なんてあったかな?
そんな事を思っていると社長は私にカットクロスを付けた。
私は頭の中が?になっていると、椅子が後ろに倒れた。
「えっ、えっ」
「大丈夫、髪の毛洗うだけだなら大人しくして。俺が麻耶の髪の毛を切る専属の美容師になってあげるから」
「……」
ここで拒んだって社長の目は本気だと伝わったのでもう何も言わないことにした。