恋の契約は永遠に
モヤモヤしたまま得意先への発送の準備に取り掛かりながら在庫棚に商品をなおしていると、誰かお客さんが来たみたいで急いで入り口に向かった。
「いらっしゃいませ」
「こんにちは、アレ?あんた新入り?」
「え、あ、はい。派遣会社から来ました片瀬と申します」
「ふーん、あっ、店長居る?」
「はい」
何この人……感じ悪いな。
顔がちょっとイケメンだからって性格悪かったら意味ないよ。
そう思いながら店長の元へ向かう。
「店長、お客様がお見えです」
「はーい、直に行きます」
店長はそう言ってお客様に頭を下げてこちらに向かった。
「あれ?社長がくるなんて珍しい」
「今日入荷だけど明日じゃ間にあわなそうだから商品取りに来た」
「片瀬さん、こちら得意先でGARDENさんの社長よ。彼が急遽商品が居るみたいで取りに来てくれたから準備できてる?」
「はい、今準備が終わった所です」
「じゃあ運ぶから荷物どこ?」
「こ、こちらです」
得意先でお客様とはいえ、私と同じくらいか少し年下であろう彼の態度に違和感がありながらも案内した。
店長ともタメ口だったし、知り合いなのかな?
そんな事を思ってると彼は重いダンボールを一気に2個も抱え上げた。
私は唖然としてると彼は言った。
「突っ立ってないで早く入り口のドア開けてくれる?」
「は、はい」
私は慌てて入り口のドアを開けた。