恋の契約は永遠に
私はもう一つのダンボールを持って行くと、彼は私からダンボールをひょいと奪うと無言で車に乗せる。
な、なんなのこの人、本当に感じ悪すぎじゃない?
彼は私の所に来ると手を出した。
「え?」
「伝票」
「あっ、直にお持ち致します」
私は伝票を彼に渡すと彼は先程とは違う表情になってクスクスと笑いだした。
「あんた、俺の事を感じ悪い奴だって思ったろ?」
「え、いや……」
「図星だろ?まぁ無理もないか。ちょっと意地悪して悪かったな、これからも発送よろしくね片瀬さん」
彼はさっきとは違う笑顔を私に向けて帰って行った。
何となく雰囲気が社長に似ている感じだけど、彼もイケメンだから不覚にもドキッとしてしまった。
あんなギャップに惹かれる人も多そうだなと思いながら私は残りの仕事に取り掛かった。