恋の契約は永遠に



あれから仕事を黙々とこなし、就業時間間近の事だった。


電話がなったので直に対応する。


『お電話あり『あっ、オレオレ』


相手によって私の言葉は消されてしまう。


"オレオレ"ってもしかして詐欺!?


慎重に受け答えをしようと私は言葉を発する。


『大変失礼ですが、お名前をお伺いしても宜しいでしょうか?』


『あー悪い、片瀬さんだよね?さっき商品を取りに行ったけど、発注しわすれていて在庫ある足りない商品があったんだけど、後二時間でお客様が来るんだ。今から取りに行くから用意しといてくれる?』


そこまで言われて先程のGARDENの社長だとわかったが、GARDENの社長だけで不覚にも苗字を知らなかった。


『社長、大変失礼致しました。もしかして商品の入れ忘れだったでしょうか?私のミスで申し訳ございません。直に用意致しまして今から私がGARDENさんの所へお持ち致します』


『助かった、ありがとう!じゃあ頼むね』


そう言って電話を切った。
私とした事が、突然の訪問とはいえ確認をちゃんとしていなかったのが今回のミスに繋がった事に申し訳なく、店長にも事情を話してミスを謝った。


店長は誰にでもミスはあるから、同じ事を繰り返さないように次回からは気をつけるようにと言われ、GARDENの住所を教えてもらい、私は商品を持ち、退社と同時にGARDENへ向かった。




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