恋の契約は永遠に



車のナビでGARDENに着いたが、会社から40分の所で、往復だったらお客様に渡すのがギリギリだったと思う事を考えたら、ますます申し訳なく思った。


駐車場に車を停めて、GARDENに急いで商品を持って行った。


「お世話になっております」


入り口を開けてそう言うと、社長がこちらを見て言った。


「片瀬さんありがとう、二宮(にのみや)、片瀬さんを二階の部屋に案内しといて」


「はい」


従業員の二宮さんという男性に二階へ案内された。
社長は接客中でお客様の髪の毛を切っていた。


20分程、二階の部屋で待っていると社長がやって来た。


「お待たせ片瀬さん、商品ありがとね」


「社長、とんでもございません。私が確認出来ていなかったので私のミスでご迷惑をかけて、大変申し訳ございませんでした」


私は深々と頭を下げた。


「片瀬さん、俺も急いでいたし一緒に確認せずにいたから俺の責任でもあるからお互い様って事で頭をあげてよ。以後、お互いに気をつければいいからさ」


「本当に申し訳ございません、以後気をつけます」


私はもう一度、頭を下げた。


「もういいから片瀬さん、あっ二宮のやつマジで気がきかないな。コーヒーでよかった?」


「あっ、社長お気を使わなくても結構ですよ。お忙しいのに逆にすみません。こちら商品になっているので確認をお願いします」


「片瀬さんって真面目だね、二宮にも見習ってもらいたいよ。まだ若くて見習いで来たばっかりだから、従業員に教えてもらってるんだけど、アイツは必ず伸びると思うし、美容の方も手伝ってもらうから失礼な事をしてしまうかもしれないけど宜しくお願いします。はい、これ飲んでもう少しだけ待ってもらってていい?」


そう言って社長はまた仕事に戻って行った。



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