恋の契約は永遠に
今日の初めて会った時の印象は最悪だったけど、従業員想いで見た目チャラそうだけどしっかりしているんだと思った。
私と年齢も変わらないくらいなのに、お店を持って頑張っている姿に、私も頑張って正社員になろうと思った。
コーヒーを飲みながら待つこと30分後、社長は再びやって来た。
「片瀬さんごめんね。じゃあ商品の確認をしようか」
そう言われて商品の確認を一緒にした。
「片瀬さんに来てもらっておいて、待ってもらってたらこんな時間になっちゃったね。お客様が早めに来られるから受け渡しと説明したらお店閉めるから、待たせたお詫びにご馳走するから皆でご飯食べに行こうよ。じゃあもう少しだけ待ってて」
私が返事をするのを聞かずにまた急いで社長は戻って行った。
帰るつもりでいたけど、逆に気を使わせてしまったみたい。
気がつけば19時半になっていて、断ることも出来ずに従業員の皆とお店の近くにある居酒屋に行くことになった。
私は車で来ているからノンアルコールを頼み、他の方はみんな家が近いから歩いて帰るらしく飲む気満々でお酒を注文していた。
テーブルにお酒と摘みが運ばれて、皆で乾杯した。
自己紹介をしていると、若い子と同世代と、年上の方で皆年齢層は違うが仲良しだった。
私の会社も仲良しだし、派閥があった所でも働いたことがあるけど、意見を言い合えて、絆みたいなものが出来ているから長く務まるんだなって思った。
私は逃げてばかりで期間がきたら終了する派遣を選んだが、皆を見ていると改めて正社員になって皆と頑張りたいと思った。