恋の契約は永遠に



「今入力してもっらった納品書に間違いがないか、納品書と打ち込んだデータをコピーしたものに、この蛍光ペンを使ってこんな風にチェックしていくんだ」 


そう言った社長はまたしても私の背後からやり方を教えてくる。


こ、これって社長の癖なの?


こんな風に教えて貰った事はないし、ましてや社長に"やめてください"なんて言えない。


ドキドキしながらも社長に教えて貰った事をまずはノートに書き留めて、蛍光ペンでチェックをしていった。


だけど……


隣のデスクの椅子に座ってる社長はデスクに肘を付き、そこに頭を乗せて私の顔をジッと見られているような気がして、何だか恥ずかしさと集中できなくなりそうで、私は視線に耐え切れずにチラリと社長の方を見た。


すると社長はニッコリと微笑んで"何かわからない?"なんて言うから何も言えなくて"大丈夫です"とだけ言ってチェックに集中した。


チェックをして最後の納品書の金額が違い、私は社長に尋ねた。


「すみません、この金額を間違えて入力してしまいました」


「そんな時はここから見てこうして修正してもいいし、もう一つはここを選んで下の得意先をクリックして、お客様の名前を打って一覧を出して、一番下に今打った入力が出るから、伝票番号の所をクリックしたらさっき入力した画面が出るから金額の修正が出来るんだ。やり方は片瀬さんのやりやすい方でしてもらっていいからね?修正のやりかたもノートに書き留めておくといいよ」


「はい」


私はノートに書き留めて修正をし、金額を合わせた。



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