恋の契約は永遠に



「入力が終った後は、こっちにある棚にファイルが沢山あるから、売上のファイルに綴じていくんだ。この作業は毎日だし、今は一つ一つ覚えていくために教えてるけど、慣れたら全部入力が終わってから印刷してチェックして、最後にファイルに綴じてもいいからね」


「はい、畏まりました」


「んっ、片瀬さんは真面目そうだし覚えもいいから期待してるよ」


そう言った社長は私の頭を軽くポンポンとした。


もしかすると接客に慣れている社長だから、こんな風にスキンシップとるのかな?


この二年ちょい、男性に至近距離で接しされたり、触れられる事がなかったから急な事に驚いたりドキドキしたりしてしまったけど、社長はスキンシップが多い人だと思って接すれば慣れるかもしれない。


普通にこんな事をされたら勘違いしてしまう人も多いそうだけど、そもそも私なんかに社長が興味があるわけもないだろうし、結婚しているかもしれないし、彼女だっているかもしれない。


社長の奥さんや彼女になった人は大変そうだな。


私だったら耐えられないだろうし、元彼は私を……。


ヤダ、私ったら何を思い出してるんだろバカバカ。


私は首を振り、気合を入れ直した。



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