恋の契約は永遠に



「じゃあ何で連絡してくれないの?声をきけたら安心するのに、最近は素っ気なかったり、仕事ばっかりでまともに会ってなかったから私も不安なんだ」


「確かにアイツは昔から変わった奴だけど、俺も会社を親父から任せられるようになって、責任ある立場だから分かるんだけど、悠一は自分の力で店を出して、従業員も居る。今に落ち着くまでは苦労もあったし、情報交換は悪い事ではないし参考にもなる。ユキは悠一のそんな所、昔も今も変らず好きなんだろ?寂しいのは分かるけど信じてやれよ?なっ?」


「……うん、何だかごめんなさい。出張場所まで来ちゃうなんて悠一にとって迷惑だよね。連絡取れなかったり会えない時間が多すぎて不安になり過ぎてたけど、宗ちゃんの言うとおりだよね。宗ちゃんにも迷惑かけてごめんね」


そう話してると部屋のインターフォンが鳴った。


扉を開けるとそこには悠一が居て、呆れたようにユキを見つめていた。


「悠一……」


「ったく、ちょっと連絡しなかったくらいでこんな所までくるなんて。ユキ、よく聞けよ?確かに最近は仕事忙しかったし新人教育もしなきゃいけないし、従業員の話も聞かなきゃいけない立場なんだよ。それにお前にはもっと強くなって欲しいし、結婚して子供できてもまだ寂しいとか言うのお前?」


「えっ……」


「俺が今頑張ってるのは、お前との将来の先の先まで考えてるからなんだ。だから俺の事信じてちゃんと支えてくんない?じゃないといつまでたっても結婚できないぞ?」


ユキは号泣して悠一に抱きつき、悠一はあやすようにユキの頭を撫でる。


俺は麻耶とのせっかくの電話をぶち壊されてしまったし、何だか気が抜けた。


その後は悠一とユキに迷惑かけたお礼として飲みに連行されてしまったーーー




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