恋の契約は永遠に
車に戻ってエンジンをかけると携帯が鳴った。
「もしもし?」
『久しぶりだな宗一郎、元気か?』
「どうしたんだ急に?」
電話は親友の蒼甫(そうすけ)だった。
『ちょっと話したいことがあるんだけど、お昼時間とれるか?』
「いいけど何かあった?」
『それは後で話すから』
場所と時間を聞いて、一度本社に戻って仕事を済ませ、蒼甫との待ち合わせ場所に向かった。
お店に付いて個室に向かうと蒼甫が居て、丁度料理がテーブルに並べられていた。
「宗一郎、久しぶり。まぁ座れよ」
「久しぶりだな、それより話って?」
「まぁ、食べてからでいいだろ?」
「ああ」
あんまり食欲がなかったが、少し口に入れた。
「宗一郎、麻耶ちゃんと付き合ってんだろ?」
「はっ、何で蒼甫が麻耶の事知ってるんだ?」
「俺の彼女が麻耶ちゃんと親友で、麻耶ちゃんから宗一郎の写メ見せてもらったからそれで麻耶ちゃんの彼氏は宗一郎だってわかったんだ。美沙とも電話で話だろ?美沙が俺の彼女なんだよ。美沙には話したけど麻耶ちゃんには俺と宗一郎が親友ってのはまだ言ってなくて、昨日美沙の所に麻耶ちゃんが来てさ、宗一郎の事で悩んでたから俺から宗一郎に聞いてくれないかって美沙に頼まれたんだよ」
「俺の事で麻耶が悩んでる?昨日出張から帰ったら麻耶が居なくて、置き手紙残してたから電話したら繋がらなくて、ラインでも連絡くれって送ったけど既読ならないから心配で」
蒼甫はまあとりあえず落ち着け、まずは食べろと言われ、少し食べて落ち着いたら蒼甫は話してくれた。