恋の契約は永遠に
次の日、目覚めると朝の六時だった。
麻耶が居なくなった時は不安だったけど、こうして抱きしめられる事が幸せだと感じた。
暫くすると麻耶が起きて、俺と目が合うと恥ずかしそうに顔を俯いて小さく『おはよう』と言った。
「おはよう、昨晩は激しかったな」
「からかわないでよ、バカっ」
恥ずかしがる麻耶が可愛くてキスをした。
そんなこんなでプロポーズして三週間が経ったある日。
一応、お互いの両親には結婚を前提に付き合っていている事を話をしていて、お互いの両親は喜んでいたけど、結納も兼ねて今度両家で会うことになってる。
だけど今は婚約指輪の事で揉めている。
「婚約指輪は買わなくていいでしょ?だって今、私の薬指に嵌めてるじゃない」
「確かにプロポーズして指輪は嵌めたけど、それは誕生日プレゼントでもあるし、やっぱり婚約指輪は別でちゃんと買いたいんだ」
「プロポーズされたからこの指輪が婚約指輪でいいし、誕生日と同じでも構わないよ。私にとっては一生の思い出なんだし、指輪も嬉しいけど、一郎が大事にしてくれてるそれだけで幸せだから」
そこまで言われたらもう何も言えなかった。
何だかプロポーズして麻耶は言いたいこともハッキリ言うようになった気がする。