幼なじみはアイドルの先輩~女の子から女性へ
「ねえ、話聞いた?」


「いきなりなんだ?」


「聞いてない?そうねえ…………ちょうどお客さん学生さんだけになったし言っちゃいないよ」


香一人と入れ替わりでかなりのお客さんが出ていき、今は4、5人の高校生がオッサンがついていけないトークを展開しており、また、イヤホンをスマホに差し込んで自分の世界に浸ってる者もいる。


「恥ずかしいですよ」


この期に及んでまだ猫をかぶってやがるな。


「グズグズしてたら私から言うよ。実はーー」


「言います言います!!実は…………今度お見合いすることになった」


周りを気にしてささやくような言い回しだが、誰もこちらに注目してない。


「マジか!?」


逆に俺がカフェラテが入ってるグラスをこぼしそうになり間一髪で悲劇を回避した。


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